一般社団法人七尾青年会議所

理事長挨拶

2026年度 一般社団法人七尾青年会議所

67代理事長 米谷 正樹

 

私から私たちへ、私たちからまちへ

~私が創造する未来~

 

【はじめに】

令和6年能登半島地震は、私たちのまち七尾市・中能登町に計り知れない衝撃を与えました。多くの尊い命が失われ、生活の基盤が崩れ、地域の営みは一時停止しました。あの瞬間、私たちは「当たり前」がいかに脆く、そして尊いものであるかを痛感しました。さらに同年9月には豪雨災害が発生し、私たちの地域はさらなる試練に直面しました。度重なる災害は私たちの心に深い傷を残しましたが、それでも私たちは立ち止まりませんでした。悲しみの中で手を取り合い、支え合い、少しずつ日常を取り戻してきました。瓦礫の中から芽吹いた希望は、地域の人々の「行動」によって育まれました。行政、企業、住民、そして青年会議所の仲間たちが、それぞれの立場で「自分にできること」を考え、復旧・復興に向かって歩んできたのです。

そして何より、今もなお寄せられる全国からの支援の数々は、私たちにとって大きな励ましとなりました。物資の提供、人的支援、情報の発信、そして何より「心を寄せてくれる存在がいる」という実感、それらは、私たちの背中を押し、再び立ち上がる勇気を与えてくれました。遠く離れた地から届いた応援の声は、七尾・中能登の空気を温かく包み込み、私たちの地域に希望の光を灯してくれたのです。

そんな希望の根源となったのはまさに一人ひとりの想いが起こした行動でした。避難所での助け合い、物資の分配、情報の共有、それらは、一人ひとりが自分にできることを考え、実行し、日頃からの人とのつながりがあってこそ機能したものです。地域の文化や風土が、非常時においても人々の行動を支える力となったことを、私たちは肌で感じました。

この経験は、私たちにとって「再起」以上の意味を持ちます。それは、「人の力」「つながりの力」「行動の力」が、まちを動かす原動力であることを証明した瞬間でした。そして今、2026年度を迎えるにあたり、私たちは「再起」から「創造」のステージへと進みます。

今年度のスローガン「私から私たちへ、私たちからまちへ ~私が創造する未来~」には、青年会議所の本質が込められています。一人の想いが周りを動かし波紋のように広がりがまちを変える。その循環こそが、持続可能な地域づくりの鍵です。

私は、災害を経験したからこそ得た「人の力」「つながりの力」「行動の力」を胸に、未来を創る覚悟を持って歩みを進めます。同じ志をもった仲間がいるからこそ、挑戦できる。仲間がいるからこそ、続けられる。仲間がいるからこそ、未来を創れる。そんな想いを一人でも多くの方々に共有していただけるような活動をしていきます。

この七尾・中能登のまちに根差して67年目を迎える七尾青年会議所として、私たちはこの土地の歴史と文化を尊重しながら、仲間との絆を力に変え、次の時代を担う人財を育て、「明るい豊かな社会の実現」のため地域の未来を共に描いていきます。

 

【私から始まる未来】

青年会議所の活動は、常に「私」から始まります。誰かがやるのを待つのではなく、自らが一歩を踏み出すこと。それが、仲間の意識を高め、組織を動かし、地域を変えていく力となります。

震災後、多くの人が「自分にできることは何か」を考え、行動に移しました。青年会議所の会員も例外ではなく、個々の判断と行動が、地域の支えとなりました。こうした経験は、「私の力」がまちに届くことを証明しています。

2026年度は、会員一人ひとりが、自らの価値を認識し、挑戦できる場を感じられるように、「私の力」をさらに引き出し成長するための環境づくりを進めていきます。これまでの活動で培ってきた経験や関係性を土台にしながら、今後はさらに個人の想いやアイデアが起点となるような取り組みを通じて、主体性を育む機会を広げていきたいと考えています。

また、自己研鑽の機会についても、より多様な形で模索していきます。地域課題に触れながら考える時間、仲間と語り合いながら視野を広げる場、外からの刺激を受けて自分を見つめ直す瞬間、そうした学びの場を創出していきます。

挑戦する姿勢を尊重し、互いに高め合う文化も、少しずつ育てていきたいと思います。誰かの一歩が、誰かの勇気になる。そんな連鎖が生まれるように、努力や成果が見える形で共有される場や、仲間同士が切磋琢磨しながら認め合える環境を意識し、日々の活動の中に織り込んでいけたらと考えています。

そして、会員の成長を支える仕組みについても、柔軟に可能性を探っていきます。経験豊富な先輩方の知見を借りながら、必要に応じて外部の力も取り入れつつ、学びの選択肢を広げていく。そうした関わりの中で、会員一人ひとりが自分の可能性に気づき、地域に貢献できる人財へと育っていける環境を整えます。

その中でも特に、「リーダーシップの開発と成長」は、私が大切にしたいテーマです。誰かを導くということは、誰かの背中を押すことでもあり、誰かの声に耳を傾けることでもあります。リーダーとは、前に立つ人であると同時に、支える人でもある。そうした姿勢を育むための機会を、日々の活動の中に散りばめていきたいと思います。

青年会議所は、リーダーになるための「場」であり、リーダーであり続けるための「学び舎」でもあります。役職に関係なく、一人ひとりが自分の中のリーダーシップを見つけ、磨いていく。その過程こそが、組織の力となり、まちの未来を動かす原動力になるのです。

「私から始まる未来」とは、特別なことではありません。日々の中でふと湧き上がる違和感や、誰かの言葉に心が動いた瞬間、その小さな火種を見逃さず、行動に移すこと。それが、仲間を動かし、まちを動かす力になるのです。一人ひとりの「私」が、未来を創る原動力になると信じて私たちはその火種を大切に育てていきます。

 

【私たちが育む絆と仲間づくり】

「私」が集まれば「私たち」になります。青年会議所は、異なる背景や価値観を持つ仲間が集まりながらも同じ志をもち共通の目的に向かって活動する団体です。

しかし今の七尾青年会議所は、会員数の減少という大きな課題に直面しています。これは単なる数字の問題ではありません。会員数が少ないと、挑戦の幅が狭まり、支え合う力が弱まり、未来を描く筆が細くなるということです。だからこそ、私たちは「仲間づくり」にこだわり続けたいと思います。

会員拡大は、組織の存続のためだけにあるものではありません。それは、まちの未来に関わる人を増やすということ。新たな視点、新たな価値観、新たな情熱が加わることで、組織は活性化し、事業は進化し、地域への影響力も広がっていきます。

そのために、青年会議所の魅力や価値を、より多くの人に伝えていく工夫が必要です。何をしているのか、なぜやっているのか、どんな人が関わっているのか、私たちの運動の有意義性をわかりやすく、共感を呼ぶ形で届けていくことが求められます。それは、言葉だけでなく、私たちのふるまいや場の雰囲気に表れるのかもしれません。一人ひとりが青年会議所の一員として誇りをもち日々活動していくことが会員拡大につながると信じています。

そして、今いる仲間との絆をさらに深め、新しく加わった会員が安心して活動に関われるように、互いの価値観や想いを共有できる場を持つこと。時には立場や世代を越えて、青年らしい率直な対話を重ねることも、組織の活力につながります。同時に、役職や経験のあるメンバーとの縦のつながりは、挑戦を後押しし、学びや成長の大きな支えになります。尊敬と信頼をもって語り合える関係性が、仲間の挑戦を励まし、次の世代へと想いをつないでいく力になります。

そこにいる人たちが、互いを信じ、支え合い、挑む姿に寄り添いながら成長を喜び合える関係性を築いているかどうか。それが、青年会議所の力の源泉です。それを学ぶのは組織内だけではありません。今年度、専務理事として、のと5LOMをはじめ、石川ブロック協議会の皆さま、全国の多くの仲間と関わる機会をいただきました。 それぞれが真剣に地域と向き合い、情熱を持って活動する姿に触れたことで、言葉では語り尽くせないほどの刺激と学びがあり、心が動いた瞬間の連続でした。 この出会いと気づきは、私にとって、青年会議所の本質を再確認する時間であり、これからの歩みに深く影響を与える、大切な経験となりました。 だからこそこの経験を、ぜひ多くのメンバーにも味わってほしいと願っています。新たな視点に触れ、仲間と語り合い、自分自身の可能性に気づく、そんな瞬間が、きっと一人ひとりの未来を動かす力になるはずです。

この一年、私たちは「絆」と「仲間づくり」に、改めて向き合っていきます。 それは、未来を創るための土台であり、まちに届く力を育てる営みでもあります。

 

【まちへ広がる未来】

「私」が動き、「私たち」が育ち、その力がまちへと広がっていく、この流れこそが、私たちが目指す未来のかたちです。青年会議所は、まちの課題に直接取り組む団体であると同時に、まちの未来を担う人財を育てる場でもあります。だからこそ、私たちの活動は、目に見える事業だけでなく、目に見えない人の成長や関係性の変化を通じて、地域に深く影響を与えていきます。

特に青少年の育成は、地域の持続可能性を左右する最重要課題であり、私たちが率先して取り組むべき使命であります。今を生きるまちの人たちが、自分の可能性に気づき、まちに誇りを持ち、挑戦する心を育む環境を整えること。それが、未来の七尾・中能登の未来を創る第一歩だと考えます。そのために、私たちは学校や地域団体に加え、七尾・中能登に想いを寄せる関係人口との連携は、地域の可能性を広げる大きな力です。地元出身者やゆかりのある人々、まちに魅力を感じて関わってくれる方々の存在は、地域に新たな視点と活力をもたらします。私たちは、そうした人々とのつながりを大切にし、共にまちの未来を描いていく関係性を育んでいきます。

また、まちの未来を考えるうえで、七尾・中能登という枠を超えた広域連携の視点は欠かせません。人口減少や災害対応、産業の再構築など、個別の地域だけでは解決が困難な課題が山積している今こそ、周辺地域と手を取り合い、知恵と資源を共有する必要があります。

災害を経験した今、災害への備えは地域全体で取り組むべき重要なテーマです。災害はいつ、どこで起きるか分からず、日常が一瞬で失われることもあります。だからこそ、私たちはその経験を教訓として、平時からの備えを行動に移し、命を守る力を地域に根づかせていく責任があります。

特に、次の世代を担う青少年が地域の防災に関心を持ち、体験を通して学び、行動する力を育むことは、まちの未来を築くうえで欠かせません。その未来を形づくるためには、七尾・中能登に根づく文化や歴史を誇りとして継承し、地域の魅力を再発見しながら、次世代へとつなぐ活動に力を注いでいく必要があります。

青少年育成と広域連携は、どちらも未来を見据えた取り組みです。私たちは目の前の課題に向き合うだけではなく、先の未来のまちの姿を見据えて行動しなければなりません。そして何より、青年会議所の活動を通じて育った人財が、地域の様々な場面でリーダーシップを発揮するようになること、それが、まちにとっての最大の財産です。まちの未来は、制度や仕組みだけでなく、「人」によって創られていくものだからです。

私たちは「まちへ広がる未来」を意識しながら、一つひとつの活動を積み重ねていきます。 それは、事業の成果だけでなく、関わる人の意識や行動の変化を大切にする営みです。

青年会議所がまちにとって、なくてはならない存在となるために。 そして、まちが青年会議所を通じて、自らの可能性に気づいていくために。 私たちは、歩みを止めず、挑戦を続けていきます。

 

【結びに】

2026年度、理事長の職をお預かりするにあたり、正直に言えば、不安もありました。自分に本当に務まるのか。仲間を導けるのか。まちの未来に貢献できるのか。その問いが、何度も頭をよぎりました。それでも私は、このまちを愛しています。私を育ててくれたこのまちに、今こそ恩を返したい。これまで支えてくれた家族、友人、そして共に歩んできた仲間たちのために。私にできることがあるなら、全力で挑みたい。私にしかできないことがあるなら、恐れずにやり抜きたい。私はこのまちのために、仲間と共に動きたい。挑戦したい。未来を創りたい。仲間がいるからこそ挑戦でき、仲間がいるからこそ続けられ、仲間がいるからこそ未来を創ることができる。私はその「仲間の力」を、何よりも信じています。地域の未来は、制度や仕組みだけでは動きません。「人の力」があるからこそ前に進み、「つながりの力」があるからこそ心がつながり、「行動の力」があるからこそ希望が生まれます。想いは対話の中で磨かれ、行動は信頼の中で育まれる。「私」が「私たち」に変わり、「私たち」が「まち」へと広げていく。その連鎖こそが、持続可能な地域の未来を創る原動力だと、私は確信しております。自分自身の可能性を信じて、このまちの人を信じ、このまちの未来を信じて。この一年、仲間と共に、「明るい豊かな社会の実現」に向かって全力で走り抜けます。

どうか皆様の熱いご理解とご協力を、心よりお願い申し上げます。

 

事務局概要

団体名 一般社団法人七尾青年会議所
創立・承認 1960年6月25日 承認番号189
理事長 米谷 正樹
事務局 〒926-0802
石川県七尾市三島町70-1産業福祉センター4階
現役会員数

14名 (2026.1.11現在)

シニアクラブ会員数 154名 (2022.1.6現在)
定 款 一般社団法人七尾青年会議所 定款はこちら
組 織 組織図はこちら
連絡先

TEL:0767-53-2822
FAX:0767-53-2844
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